2004年02月13日 (金)
犬の見る夢
犬はいったいどんな夢を見るのだろう。いつも不思議に思う。
ラフカイもしょっちゅう夢を見ているのだろうと思うけれど、こればっかりはラフカイに聞いてみないと分からない。
遊び疲れて満足した日、ラフカイはよく両足を投げ出して横向きに寝ころび、すっかり安心仕切った表情でぐーすか寝ていることが多い。
そんなときに聞こえてくるのは、
「フガフガ ピー フガフガ ピー」
鼻と口をぴくぴくさせて発するラフカイの寝言である。
なぜか手足のバタバタとした動きまでついている。
私たちの推測によると「ラフカイは夢の中で走り回っている」はずなのだ。
ああ、ラフカイの夢の中をこっそりのぞいてみたい。

ラフカイさ〜ん、どんな夢を見ているの?
ところが、世の中には同じようなことを考える人がいるもんだ。
ある時友人が「面白い記事を見つけたから読んでみて」と言って、新聞の切り抜きを持ってきてくれた。脚本家・三谷幸喜氏の犬の夢に纏わるエッセイである。
飼い犬がどんな夢を見ているのか、どうしても知りたかった三谷氏は、ある方法を知る。それは、寝ている犬の頭に白いハンカチを被せて、見ている夢を吸い取り、今度はそのハンカチを自分の頭に乗せて眠ると犬と同じ夢が見られる、という北米先住民に伝わる手法らしかった。そこまで聞いただけでも、眉唾ものくさい。が、三谷氏はそれを実行するのである。ソファで眠りこける飼い犬を起こさないように、そっとハンカチをのせる。
そして、期待を胸に、犬の夢つきハンカチで自分の顔を覆って眠りにつくのである。
三谷氏の見た夢。
浅い眠りに落ちた彼の夢の世界に現れたのは、「月餅」だった。
餡の詰まった中国のお菓子である。全く意味不明ではないか。
目が覚めた三谷氏はぼんやりしながら、魔術の効き目が無かったことに少々がっかりするのだが・・・。その三谷氏の脇を颯爽と通り抜けて行くのが、「月餅」をくわえた飼い犬だった、というオチ。
胡散臭い話だけど、何とも可笑しい。
それに肝心の夢の中身が月餅であろうと何であろうと、三谷氏は「犬の夢をのぞく」という偉大なる夢を実現してしまったわけだ。
犬の夢を吸い取る白いハンカチ。
ラフカイが傍で寝言を言う度に、のっけてみたい誘惑に駆られる。
けれど、我が家には白いハンカチがない。赤や黄色のバンダナや、会社名入りの白い手ぬぐいじゃ、やっぱりダメだろうな。