2005年02月28日 (月)
安産祈願
我が家の沢向かいには、龍蔵神社という800年の歴史を持つ古い神社がある。神社の敷地は広葉樹に囲まれていて、窓から眺める景色は季節毎に色を変えて、私達を楽しませてくれる。散歩がてら、ぶらりと歩きに行くのもまた楽しみのひとつである。
裏山に続く急な尾根道を登りたがらないラフカイのために、最近は集落を抜ける傾斜も緩やかな道路を散歩するのが日課になった。「なるべく毎日歩かせたほうがいいですね。犬の妊婦も太りすぎは厳禁です」という動物病院の獣医さんのアドバイスを、電話でふたりの母に報告すると、「人間と一緒ねえ」と笑っていた。
数日前、近所で仲良しのおじいちゃんと道路で立ち話になった時、ラフカイのでっかいお腹を見せながら、妊娠話をした。
「そら、向かいの神社は安産の神様だからお祈りしておくといいんでない」
そうだ。すっかり忘れていた!
良いことを思い出させてもらった私は、早速ラフカイとウルフィーを引きつれて、龍蔵神社へ行くことにした。
もちろん、ラフカイのための安産祈願である。
そして、またまたすっかり忘れていた記憶がもうひとつ蘇った。
昨年のいつ頃だっただろうか。夕暮れ時の散歩途中だった私は、ここで祈っていたのだ。
「ラフカイにいつか素敵なボーイフレンドが現れますように。せめて一度くらいは、ラフカイをお母さんにさせてください」
真剣に手を合わせているのは私だけで、ラフカイは気にもとめやしない。
「ちょっと、ラフカイ。アンタも一緒に祈りなさいよ」

龍蔵神社安産祈願
あれから1年以上は経ったのだろうか。まさか、本当になるとは・・・しかも、今回は懐妊したラフカイだけでなく、子供の父親であるウルフィーまでいる。縁とは不思議なものだ。
「神様、お願いしておきながら、すっかり忘れていた愚かな私をお許しください。おかげさまでラフカイは本当にお母さんになりました。どうか、ラフカイが元気にお産がすみますように。子供達が元気に育ちますようにお守りください」
ポケットの財布に入っていたなけなしの小銭を賽銭箱に入れて、祈った。
ラフカイのお腹は日ごとに大きくなっている。膨れて目立ってきたおっぱいを試しにつまんでみると、ちょっぴりお乳が出た。
もうそろそろ出産の日も近いのかしら・・・。
人間のほうがドキドキする毎日である。