2004年02月17日 (火)

森暮らし

「加藤則芳さんのガイドで、八ヶ岳の森を散策するスノーシューのイベントをやるんですよ。良かったら遊びに来ませんか?」
 フリーのスポーツトレーナーであり、スキーやスノーシューのイベントをあちらこちら企画している友人、鈴木さんから魅力的なお誘いがかかった。
 スノーシューをやってみたい、雪の八ヶ岳を歩いてみたいという誘惑に拍車を掛けるのは、加藤さんにお会いして話を伺える!という、かなりミーハーな理由である。
 加藤則芳さんはアウトドア関連に著書の多い物書きの方で、中でもバックパッキングと自然保護の思想やアメリカのシステムについても詳しい。
「行く!」と決めると同時に、早速加藤さんの著書を数点買い集めて、読んでみることにした。加藤さんは森を愛し、自然の中でバックパッキングという、シンプルで且つ一つの思想とも言えるスタイルで、日本はもとより北米の森中を歩きまわっている。現在、50歳を越えていらっしゃるが、年間の平均歩行距離は700キロを越えるというから、全く驚きであると同時に、「私もがんばるぞ〜」っと怠け者の私を奮起させる。
 私はカヌーでの旅をこよなく愛しているけれど、荷物を背負って歩く旅も好きである。何より、そのバックボーンとなる「自然の中を旅する」という点では、とても共通性や共感できることが多かった。そして、加藤さんのある一言にとても惹かれるのだ。
「僕は田舎暮らしに憧れていたわけではなく『森暮らし』をしたかったのです」
そうだっ!そうなのだ。この言葉に出会って、私はひとり叫んで膝を打った。
ご自身、八ヶ岳の広大な森の中に家を建てて、暮らしていらっしゃる。自分の好きな森に住み、そこを起点に別の森へ出掛け、旅をする。最近はこのスタイルを「森の暮らし、森からの旅」と呼んでいるようだ。
そうすると、加藤さんの言葉を借りれば、田中さんと私が目指しているのは「森暮らし、河(森)への旅」ということになるのだろうか。
 現在は東京の山里で暮らす私たちの、いつかは実現したい、いや実現する夢のひとつの形である。
 さて、話は戻って、スノーシューのイベントである。
今年は暖冬のせいか陣馬山の麓にも雪が少なく、寂しい思いをしていたから、冬らしい純白の銀世界に出会える期待は大きい。
 金曜日の夜、仕事を終えた私たちはいそいそとテント、寝袋、マットに防寒具をジムニーに積み込み、ラフカイを乗せて、八ヶ岳で待つ鈴木さんの元へ向かうのだった。
雪の森よ、待っていてね〜。   
〜つづく〜       

◆参考ウエブサイト◆
スポーツトレーナー鈴木さんのウエブサイト
http://tr-nori.hp.infoseek.co.jp/fcnjcn/

◆引用文献◆
『八ヶ岳の森から』
 加藤則芳著 晶文社

◆参考文献◆
『森の聖者ー自然保護の父ジョン・ミューア』
 加藤則芳著 山と渓谷社

『ジョン・ミューア・トレイルを行くーパックパッキング340キロ』
 加藤則芳著 平凡社

『自然の歩き方50ーソローの森から雨の屋久島へ 平凡社新おとな文庫』
 加藤則芳著 平凡社

↑Top | 文:菊地千恵