2004年03月02日 (火)
ありがたき森と清流〜2〜
今朝、仕事で都心へ出るのに車で山を下った。しばらく走って町に出た。交差点を曲がって橋を渡りながら、ふと我が家のある方向の山並みを眺めた。すると山頂付近の森がうっすらと雪化粧していた。
これから今日一日、無機質な都会の中で過ごすのも、あの白い頂の麓にある我が家を想えば、なんだか幸せでいられそうな気がした。心が少し温かくなった。
仕事を終え、そろそろ帰宅しようかなと思いつつ、なんとなくパソコンに向かってこんなことをつらつら書いている。
オフィスを出て、アスファルトに固められた地面を家並みに包囲されながら歩き駅へ向かう。オレンジ色の中央線快速は人でいっぱいだ。高尾に近付くにつれて、パラパラと人が減り、立川を過ぎると電車はガラガラになっていく。それはまるで、ぼくの心に詰まっていたストレスが、少しずつ放散されていくのを見ているようだ。そして、高尾の駅に降り立つと、ほのかに森の空気が迎えてくれる。
「ホッ!」
と一息。
バスに乗り、川原宿大橋のバス停下車。ここでまた森の空気が濃くなる。
千恵に迎えに来てもらい、バス停から我が家までどんどん人家が少なくなる陣馬街道を9キロ走る。
周囲を針葉樹と落葉樹の森に囲まれた我が家の前に降り立つと、大気は森とひとつになっている。胸一杯吸い込むと、すっきりと魂が透明になっていった。サワサワと流れる沢の水音も谷の底から、ぼくを歓迎してくれているみたいだ。
ここは生命のごちそうに充ち満ちている。
↑Top | 文:田中勝之