上の地図の黄色の地域がノースウェスト準州。広さは日本のおよそ6倍。人口はわずか4万人あまり。その大半である1万8千人が州都のイエローナイフに集中している。どれほど広大で手付かずの大自然が広がっているか分かるだろう。人間より野生動物の数の方が、はるかに上回っている野生の大地である。民族は北極海沿岸地方にイヌイット、内陸部にはインディアンが居住し、石油採掘基地のあるノーマンウェルズや州都のイエローナイフには多くの白人やアジア系移民も暮らしている。ノースウェスト準州はまた、世界屈指の天然資源の宝庫でもある。ノーマンウェルズでは第二次大戦中から石油採掘が本格化し、また、北極海沿岸のイヌビック北部や南西部のフォートリアド近郊では最近天然ガスも見つかり、開発に拍車がかかっている。州都のイエローナイフはもともと、金鉱の発見により創設された町で、いまでは北部にダイヤモンド鉱床がいくつもみつかり、採掘が進んでいる。発展という名の下に進む資源開発、そしてその大地を覆う太古からの手付かずの大自然・・・今、ここは、人間と自然の関わりと共存の行方をしめす道標のような場所である。